パネルディスカッション、パート1

科学上のブレークスルーに関するグローバルシンポジウムでのパネルディスカッションパート1のパネルディスカッションではパネリストと講演者にドイツ研究振興協会DFGの会長ペーターシュトローシュナイダー氏と欧州研究会議ERCの理事長ジャンピエールブルギニョン氏が壇上に立ちスピーチを行いました。

冒頭講演のパネルディスカッションではジャンピエールブルギニョン氏が各国の基礎研究支援の動向について語られました。
ERCの研究費はEU加盟国全体の研究費のわずか8パーセントに過ぎませんが、その主な資金提供先としてハイリスクハイリターンな研究に資金提供をしています。

具体的な研究費用の交付先としては博士号取得後間もない研究者に向けた助成金やチームで活動する研究者向けの助成金、そして研究実績のある研究者に向けた助成金や概念実証のための助成金の提供を行っています。
研究内容の質の影響もありますが、採用の際には主に若手研究者を優先しており新しい研究を促進させる試みも行われています。

こういった助成金の制度を充実させる事でEUのHorizon 2020は産業界のリーダーシップと卓越した研究、そして社会的課題の解決といった3本の柱を基盤とするプログラムの中でERCは3番目のカテゴリーに属するまでになりました。
しかし講演者のペーターシュトローシュナイダー氏のパネルディスカッションでは別の可能性も危惧されていました。
それはバリューチェーンに沿ったアイデアが研究費の対象になりやすいという点です。

こういった採用基準では社会に役立つ技術や研究が優先されてしまい、科学的なブレークスルーが発生しなくなってきてしまいます。

他のパネリストの方も自国内の状況を照らし合わせた上で同じ様な語っていますが、斬新な研究が生まれるのは予測範囲内の研究ではなく、予想を越えた科学的ブレークスルーに左右されるものでありそれが新たな分野の発展につながる要素なのです。
なのでパネリストとして壇上に立った方達は総じて基礎研究において助成金を出す傾向にあり、新たなブレークスルーを発生させるべく援助をするという立場を明確にする傾向にあるのです。